郊外に「〇〇霊園」という公営墓地が増えてきている

郊外に「〇〇霊園」という公営墓地が増えてきている



郊外に「〇〇霊園」という公営墓地が増えてきているブログ:15/04/16


自宅の脇に花屋を構えて一年になる。
妻と始めた小さな店。

近所の幼稚園に通う一人男の子は、
帰ってくると真っ先に店の中に飛び込んでくる。

客がいる時は店内に入らないよう言い聞かすが、
5歳の男の子には、なかなか分かってもらえない…

その日は、
いつになくわしの足元から離れようとしなかった。
下を向いて何かごそごそやっている様子。

何度注意しても聞かない男の子の態度に腹を立てたわしは、
つい男の子の顔の前でさっと右手をあげた。

覚悟ができていたのか、
男の子は両目をギュッと閉じて固まっている。

「いい加減にしろ!」
くちで叱りながら何気なく男の子の手元を見ると
何やらしっかりと握りしめている。

薄眼を開けながら男の子は、
「お父さんとお母さんにプレゼント」
と手を伸ばす。

束ねられた花が2つ、
それぞれがラッピング用のセロファンでまかれ、
バランスは悪いがきっちり、リボンまで結んである。

聞くと、母の日も近かったので、
妻に自作の花束を渡したかったらしい。
花の扱い方を教えたことなどないのだが…

よく見ると、結ばれたリボンの先は、
うまい具合にくるくるとカールしている。

こんな短時間のうちに、
わしのどなり声にもひるまず、よくここまで作れたものだ。

子供ならではの感性と集中力、
そしていつの間に覚えたのか、その観察力に驚いていると、
さっきまでの怒りは自然に消え、顔を張るつもりであげた右手は
いつの間にか力も抜けて、坊主頭の上に軽く置かれていた。

一つでなく二つの花束を作った
男の子の優しい気持ちがうれしかった。

その日のばん、もう一つの花束は
リボンが外されぬまま自宅のキッチンで飾られていた。


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